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個人事業を法人化することのメリットとデメリット

Question
私は外国為替証拠金取引(FX)を専業で行っている者ですが、税金対策のために株式会社として起業するかどうかを悩んでいます。
個人で申告を行う場合と法人にする場合でどちらが有利かについての考え方を教えてください。

Answer
法人成り(個人事業を廃止して法人事業に変更すること)のメリットとデメリットは以下のとおりです。

<法人成りのメリット
1.法人成りによって給与所得控除額相当額だけ経費が多くなります。
(注意、主宰役員の給与所得控除額を損金不算入とする平成18年度の改正が行われています。実際の運用にはこの規定の適用を確認する必要があります。)
2.法人の代表者という肩書きが手に入ります。

<法人成りのデメリット>
1.利益が+となった場合の法人税の実効税率はおよそ35%前後(年所得800万円以下の部分)、赤字の場合には給与に関する実効税率分だけ税金を大目に支払う計算になります。
2.法人の維持費として住民税均等割りが最低年間7万円、設立コスト等がかかります。

法人成りの基本は、法人の利益を0にするように給与額を設定することです。ところが、本件では利益の源泉がFX取引とことですので、利益を全く0にすることは困難でしょう。この見積もりが出来るか否かが成功の分かれ目かもしれません。

投稿者: 税務相談 事例集 日時: 2007年01月30日 11:30