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税務相談 事例集 相続・贈与税 > 少数株主の株式をオーナーが買い取る場合の留意事項

少数株主の株式をオーナーが買い取る場合の留意事項

Question
拝啓、私(社長)が少数株主から株式を購入しようとしています。問題点あれば指摘してください。
<当社データー>
52% 大株主、48% 少数株主
資本金  2000万 @500円/株
試算表の資本合計 7000万 @1,750円/株  株数 40000株
純資産などから、一般的な方法で計算した1株価格 1148円
Q1 買取は額面500円にしようと思っておりますが、問題はありますでしょうか?
Q2 買取価格に法的な制限があるのでしょうか。できるだけ安い価格で買いたいです。

Answer
私(社長)=大株主であることを前提に回答を作成します。
Q1に対して
個人対個人の株式の売買に関し、低額であると認定された場合、贈与税の課税の問題が生じます。
この個人対個人の取引ですが、善意の第三者間であれば成立する取引価格が時価であるとみなされますが、買取者や売却者が会社関係者(特に同族関係者)の場合には、成立する価格には恣意性が介入するため、時価と比して低額であるとか、高額であるとかという判断をし、それに応じて課税関係を規定しています。
今回のように同族株主が株式を取得する場合の時価は、原則的評価方式で評価をした金額でなければならないとされております(今回のケースでは1,148円/株)。したがって500円で買い取れば、買取者に贈与税が課せられることになります。
(参考)贈与税は年110万円までは非課税となっています。
Q2に対して
また、この買取価格に法的な制限はありません。あくまで買い取ったときに税金が発生するか否かという問題だけであるとご認識ください。

投稿者: 税務相談 事例集 日時: 2006年07月12日 15:50